人気ブログランキング | 話題のタグを見る

4日目:お願いだからギャー!とかうぉぉー!とか言わないで、慣れてないのよ。ブハラへの空の旅

タシケントでは友人がいたり、すっかり仲良くなったホテルのスタッフや
旅行会社の女の子といつでも連絡が取れ、部屋にいると
「何も問題はない?」
「ディナーはひとりになっていない?」
「部屋は寒くない?」
「明日はちゃんと5時に起きるんだよ」
と、電話がひっきりなしにかかってくるほど。
ひとり旅の寂しさは味わうことなくタシケントを満喫していました。

なので本当の意味でのひとり旅は、この日から。
まず一人で飛行機に乗ってブハラへ行き、翌日は列車に乗ってサマルカンドへ、
そしてさらに次の日列車でタシケントに戻ってくるというスケジュール。

国内線のチケットは、すでに日本で手配済み。なのでOK、OK!
前日タシケント観光で1日一緒だった運転手さんを友人が手配してくれていたので、
時間になったらロビーで待っていれば大丈夫なはず。
フロントの男の子が入れてくれたコーヒーを飲みながら、早朝のロビーでひとりクルマが来るのを待ちます。
あぁ、何だかワタシかっこいい!
そう、そう、ひとり旅ってこういうイメージ!
と浮かれ気味。

ふと気がつくと、約束の時間を1分過ぎた。
あれ?どうしたんだろう?
また時計を見たときには5分が経過し、10分、15分・・・
国内線とはいえ、ここは言葉もあまり通じないウズベキスタン!
いろいろ不安な事前情報も耳にしていたし、あまりギリギリに空港に着くわけにはいかない気がする。
そばに居て、ときどき表通りまでクルマが来ないか見に行ってくれていた可愛いドアボーイの男の子も、
これはおかしいと思った様子。

ドアボーイ 「クルマこないね。飛行機は何時発?」
ワタシ 「もうあまり待っている時間はないの。でも友達がクルマを手配してくれているから、それに乗りたいの。」
ドアボーイ 「OK, マネージャーに電話するから待っていて」

と、言うと、フロントまで行きコーヒーを入れてくれた男の子に事情を説明し、その子はどうやら友人の親友で、ホテルのマネージャーでもあるOybekに電話をしてくれたよう。

フロントの男の子 「マネージャーが、Kahramanさん(ワタシの友人)には自分から聞いておくから、とりあえず他のクルマで空港に行くようにって言っています。いまタクシーを呼ぶからここで待っていてください。いまあなたが好きなトルコ紅茶を持って来ますからね。」

といい微笑む彼。
わーーーーーーん(涙)!
なんて優しいのかしら!もう飛行機なんて行っちゃってもいいから、ずっとここに居たい!
ホスピタリティってこういうのを言うんだ、きっと。なんて温かいホテルなんだろう。
不安と寒さで冷たくなっていた何かが、ほわっと温かくなっていくのを感じました。

小心者のワタシ。言葉が通じないだけに、ちょっとしたことが大きな不安に。。
同じことが日本であっても、ひとりでちゃちゃっと対処できますが、
それができそうにないここウズベキスタンでは、ホテルのスタッフの優しさが身に沁みます。。

昨日の運転手さんはなぜ来なかったのかわからないまま、
スタッフ5人に見送られて、空港へ向かいます。

外はまだ真っ暗です。


成田からタシケントに向かう飛行機も、それはそれは不安でしたが、
タシケントからブハラへ飛ぶ国内線は、ちらっと“死”を覚悟するほどの恐怖!

順調にチェックインを済ませ、ウズベク人やロシア人やタジク人に混ざって小さな小さな飛行機に乗り込みます。
みなさまの旅行記で、低いところを飛ぶから怖いとか、飛行中も携帯で話している人がいるとか、目にしていたので、ある程度覚悟はできていました。
でもまぁ、離着陸が上手くいけば大丈夫だと思っていたので、
すっと機体から地面を離れた時、あぁもう怖いのは着陸だけ。と安心していたのです。
1時間半くらいのフライトだし、念のためシートベルトをがっちりして席に座っていれば大丈夫!と。

が、離陸して30分も立たないうちに機体が大きくぐらっと・・・・・!
心拍数が一気に跳ね上がるのを生まれて初めて感じ、思わず「怖い!」と小さな声が洩れます。
すると、隣に座っていたとってもきれいなウズベク人の女性が「weather, weather」と言いながらにこっと。
それでも怖がるワタシを見かねて、手をぎゅっと・・・・
英語は通じないようで、「Rahmat(ありがとう)」が精一杯でしたが、
まさか知っている人が誰ひとりいないこの機内で、こんな優しさに触れられるとは思っていなくて
もうナミダが出そうなくらい嬉しくありがたかった。

っというのは、今だから思うことでww
実際はますます揺れる機体に、パニック寸前!気絶しそう!泡吹きそう!

ワタシだけが怖いのはいいのです。
だって外国人だもの。慣れてないものこういうの。
日本の飛行機は、こんな低空を飛んだりしないし、たぶんこんなに揺れないんだから。
そりゃあ、初めてこんな飛行機に乗ったら怖いに決まっているよ。

・・・・でも。
通路を挟んで斜め前に座っているおじさん、ものすごい爪立てて前の人と隣の人のシート掴んでいるよ。
たぶん落ちたら意味ないだろうけど、シートの手すりをみんな力いっぱい握っているから、手が変な色になっているし。
前の方からも後ろの方からも、キャー!とがギャー!とかうぉぉぉぉーみたいな声がものすごく聞こえてくるよ。
ちょっとこれはやばいんじゃないかって、知り合いと顔を見合わせて真っ青な顔しているよ!

さっきまでウロウロ歩いていた、ミニスカートに長くてきれいな脚が魅力的な金髪美女のCAさんもどこかへ行ってしまった。。

でもワタシの隣の優しい女性は、ずっと右手でワタシの手を握りながら、ぎゅっとハグをしてくれていて、
いまもずっとハグをし続けてくれている・・・・
「OK、OK」と言い続けてくれている・・・・
あぁ、誰もいないこの国でワタシは死ぬのかも知れないけれど、
こうやって優しい人に手を握られて天国へ行けそうで本当によかった。
日本に残してきたみんな、本当にごめんなさい。。。

と、冗談ではなく思ったのです。。

それから約1時間、途中何度もぐらんぐらん揺れながら何とか無事ブハラの空港に着陸。
すると機内では大きな拍手がww
無事着くのが奇跡みたいじゃないかい!と思いながらも、
同じ恐怖を味わった者同士、連帯感が生まれワタシも一生懸命パチパチ手をたたきます。
すると、、、、
前の席のおじさんがワタシに向かってやったね!サインを送ってきた!
そのまた前のおばさんと娘さんと思われる若い女性が、ウィンクをしてくれた!
そして1時間以上、手を握っていてくれた隣の席の女性が、何やらロシア語で言いながら優しい笑顔を向けて、背中をなでてくれました。たぶん「頑張ったね」みたいなことを言ってくれたんだと思う!
もーーーーーー!
なんでこの国の人はみんな、こんなに素敵なんだろう!!!!!
もーーーーーー!信じられないよーーーーー!
ナミダが出ちゃうよーーー!!!


こうしてやっと着いたブハラの街は、冷たい雨が降っていました。
でも、ワタシには、春のようなぽかぽかした温かい朝に感じました。



写真がないと寂しいので、、、
かわいこちゃん^^
4日目:お願いだからギャー!とかうぉぉー!とか言わないで、慣れてないのよ。ブハラへの空の旅_a0187477_20483588.jpg

こんな小さな子が、スニッカーズみたいなネットリ甘いの食べているよーーー
ウズベク人は、なんでみんなこんなに甘いものが好きなんだろう?な件!

にほんブログ村 海外生活ブログ 中央アジア情報へ
にほんブログ村
by UZ_salom | 2012-02-09 22:11 | 【旅行記】2011.11.18~24


ウズベキスタン旅行記とウズベク語


by UZ_salom

カテゴリ

全体
旅行計画
【旅行記】2011.11.18~24
【UZ研究】読んだ本
【UZ研究】ウズベク語
【UZ研究】イベント・セミナー等
【UZ研究】ウズベク料理
未分類

最新の記事

ウズ関連情報
at 2013-06-03 11:03
ロシア限定 マトリョーシカタ..
at 2013-01-16 22:00
Assalom Alaykum!
at 2012-10-04 13:36
季刊サルビア vol.7 中..
at 2012-05-31 19:57
【UZ研究】 ウズベキスタン..
at 2012-05-27 22:24

以前の記事

2013年 06月
2013年 01月
2012年 10月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月

ブログパーツ

検索

その他のジャンル

記事ランキング

ブログジャンル

画像一覧